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クリエイティブディレクター長田敏希氏が語る「ブランドの役割」とは?~企業課題をデザインで解決!?Vol.2~

長田敏希
株式会社クレオでクリエイティブディレクター、およびブランドマネージャーをつとめる長田敏希(おさだ・としき)さんインタビュー第2弾。今回は、企業ブランディングについて、彼がどのように考えているのか聞きました。

インタビュー第1弾はこちら
https://biz.adventurez.jp/tips/column039/

 

「お客さま、会社、社員」の結びつきを強めるのがブランドの役割

競合コンペでデザイン案が採用されたとしても、一時の付き合いで終わってしまえば、それは本当の意味での評価とは言えないのではないかと自問した結果、長田さんは現在の仕事のスタイルを確立しました。すなわち、ひとつのクライアントのブランド構築にたずさわり、強いつながりを持ち続けるというスタイルです。

「ホームページや商品パッケージ、販促物などのデザインをどのようなものにするかという『HOW』の要素を考える前に、何を伝えるのかという『WHAT』があって、さらに深い階層には、なぜそれを伝えるのかという『WHY』の要素があるはずです。そして、すべての要素が事業目的や企業理念と結びついて初めて、確固なメッセージのこもった適確なデザインが生まれる のだと思います」長田敏希

そんな長田さんに、「ブランド」の役割、ミッションはどのようなものかを聞いてみると、次のような答えが返ってきました。

「ひとことで言えば、お客さまの事業目的の達成のためのロードマップを共創し、支援すること。さらに言うなら、お客さま、会社、社員の三者のコミュニケーションを改善し、その結びつきを強くすることです。ブランドというと、社外からの目に対するものと解釈されることが多いですが、社内に向けても大きく意味を持つんです。例えば、綺麗な内装でおいしい料理を出す店があっても、従業員の接客態度がよくなければお客さまにとってのその店の価値は半減しますよね。従業員がその店で働くことに誇りを持ち、自信を持ってお客さまに商品を進める手助けをすることも、ブランドの大事な役割なんです」
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ブランドを通じて社会に貢献していきたい

ところで、長田さんにとっての「WHY」、すなわち「なぜ働くのか?」について聞いたところ、2014年にご自身がトータルフードプロデューサーの平井 巧さんとともに立ち上げた食材シェアパーティ「サルベージ・パーティ」をその答えの一つとして挙げてくれました。

「飲食業界の企業さまと仕事をすることが多く、フードロス(食材廃棄)の問題については関心を持っていました。そんな中、家庭におけるフードロスを解消するアイディアを思いついて、取り組むことにしたんです。食べごろギリギリの野菜、海外土産の調味料、安いから買ったけど使っていない加工品など、家に余っている食材を持ち寄り、食の専門家であるシェフが立派な料理に変身(サルベージ)させる様子をワクワクして見たり、味わったり、なぜ余っていたのかを一緒に考えてみたりするパーティです。商標登録をしていますが、非営利の団体には無料で商標を提供し、サルベージを得意とするシェフの派遣も行っています」
 

http://salvageparty.com/

長田敏希

おいしい料理を食べるだけでなく、1人1人が出来る範囲で食料廃棄を意識するきっかけ作りとなるこの取り組みは、各地方自治体の環境保全の取り組みや学校での食育教育でもプログラム化され、2015年のグッドデザイン賞を受賞しました。また、内閣府発行の「食育白書」にも掲載されています。

「『サルベージ・パーティ』は、個人的なボランティア活動として始めたものですが、本業で培い、鍛えられたクリエイティブディレクター/ブランドマネージャーのスキルがあったからできたことだし、フードロスの問題改善に人々の関心を向けるという意味では流通・飲食業界への貢献につながります。今後もこうした取り組みを続け、ブランドを通じて日本の中小企業の活動を支えたり、優れたものづくりの技術を世界に伝えるような活動をしていきたいと思っています」

http://salvageparty.com/foodloss/
サルベージパ―ティ
2015年のグッドデザイン賞に選ばれた「サルベージ・パーティ」のホームページ。食を通した新しいコミュニティーを生み出し、食料廃棄軽減をうながすその取り組むが高く評価されました。

http://salvageparty.com/about/

長田敏希

長田敏希  

今、多くのクリエイターに求められているのは、単に斬新で美しいビジュアルを生み出す力だけでなく、企業やプロジェクトの理念や目標を深く理解し、それに合致したアイディアを提案する力だということが長田さんの話からよくわかります。その姿勢からは多くの学びが得られたのではないでしょうか。長田さんの今後の活躍からは目が離せませんね。  
 

  長田敏希(おさだ・としき)
1984年生まれ。株式会社クレオのクリエイティブディレクター/ブランド・マネージャーとして、経営戦略立案から、CI、VI、商品開発、空間演出等、ブランディングに関する様々な領域で、右脳発想を重視したブランド構築ソリューションを提供。大手コンビニエンスストア、飲食チェーン、食品メーカーを中心に事業活動を行っている。また、東京農業大学で非常勤講師として地域ブランド戦略のゼミを持ち、学生、社会人、地域住民を対象にした体験・実践型の授業を行う。世界三大広告賞のカンヌライオンズ、The One Showをはじめ、D&AD、NY ADC、iF デザイン賞、グッドデザイン賞、毎日広告デザイン賞など国内外の受賞多数。